交通安全教育のDVD教材はもう古い!VRで危険を体験するコンテンツ【まなVRクラウド】

教育の現場や体験アトラクションなど、さまざまなシーンで活用されつつあるVR。最近では、VRは交通安全を学べる教材の代用としても注目を集め始めています。

そこで今回は、交通安全をVRで学べるメリットやポイント、まなVRの実例についてご紹介します。

交通安全をVRで学ぶメリット

VRは、なぜ交通安全教育にも活用され始めているのでしょうか。それは、VRシステムの特性が交通安全教育において大きな効果を発揮するためです。

交通安全をVRで学ぶ主なメリットは以下の通りです。

・事故を体験できる

・死角をリアルに感じられる

・目視する意識を身に付けられる

・場所を選ばずに研修できる

・人件費や教育費を削減できる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

事故を体験することができる

VRが誕生する以前の交通安全教育は、DVDを見ながら講習を行っていました。DVDでは事故の映像を見ることはできるものの、実際に体験することは不可能です。

しかし、VRは自動車・自転車(歩行者)・俯瞰といったさまざまな視点から事故をリアルに体験できます。事故の怖さを体験することで、印象に強く残り、交通ルールを守るようになる行動の変化につながります。

死角をリアルに感じることができる

車を運転手から見える光景には、複数の死角が存在します。車のボディなどの構造によって発生する死角、道路上の構造物や他の車によって発生する死角があります。死角は、DVD映像等で画面上に図示されて説明されますが、自動車を運転したことがない小学生から高校生にとってイメージしにくい場合があります。

VRは360度全体を見渡せるため、見ることができない範囲として死角を直観的に理解できます。VRで死角となり得る要因を学習しておけば、安全運転に欠かせない危険を予測する力が身に付けられます。

首を動かして目視する意識が身に付く

周囲を目視する意識が自然と身に付けられるというメリットもあります。これは、360度見回せるというVRの特徴を活かしたメリットです。

DVDで行われていた交通安全教育は、映像に写っている部分しか見ることができません。しかし、VRであれば、実際に首を動かして周囲の状況を確認するため、自然と目視する意識を身に付けられます。

場所を選ばず研修できる

場所や時間を選ばずに研修ができる点もVRのメリットです。VRの研修は、VRセットと研修コンテンツがあれば実施できるため、研修会場に集まる必要がありません。参加者側は場所や時間に縛られないため、気軽に参加できます。

また、VRセットが人数分準備できない場合も、スマートフォンやPCで閲覧や研修が可能です。VRセットを用いた方が学習効率は高くなるものの、費用を抑えたい場合にはスマートフォンやPCでの代用を検討しても良いでしょう。

人件費や教材費の削減

研修には、研修会場への移動費・サポートスタッフの人件費・研修会場費・教材費などさまざまな費用がかかり、人数が多ければ多いほど費用が膨らんでしまいます。VRは、前述の通り研修会場に集まる必要がないため、研修会場への移動費・サポートスタッフの人件費、研修会場費などを削減できます。

もちろん、VRでの研修は撮影費用やVRセットの導入などの費用はかかるものの、トータルで見ると従来の研修よりも費用を抑えられます。

交通安全教育の教材のポイント

VRで交通安全教材を作る際には、どのようなポイントを意識する必要があるのでしょうか。

交通安全教育の教材のポイントは主に以下の2点です。

・スケアード・ストレート

・ドライバー目線の体験

それぞれについて詳しく解説します。

スケアード・ストレート

スケアード・ストレート(Scared Straight)とは、直訳すると「脅かされて硬直した」という意味であり、あえて恐怖を体験させることで行動の変化につなげる教育手法です。

VRで実際に交通事故を体験すれば、恐怖体験を現実化させないために交通ルールを守るように促すことができます。近年の日本では、スケアード・ストレートによる交通安全教育が多く採用されています。例えば、スタントマンが自転車事故を再現し、自転車で通学している学生に交通ルールについて考える取り組みが行われています。

このように、VRとスケアード・ストレートの組み合わせは、交通安全教育に有効です。

ドライバー目線の体験

VRでの交通安全教育では、ドライバー目線の体験を意識することも重要なポイントです。

普通運転免許を取得できない18歳以下の子どもは、走行中の運転席からどのような景色が見えているのか知ることはできません。ドライバーから自転車・歩行者がどう見えているのか知ることで、客観的に観察できるようになります。すると、「ドライバーから自分は見えているはずだ」と勝手に判断せずに「ドライバーは自分の存在に気付いてないかもしれない」と考えるようになります。

また、普通運転免許を取得している人にとっても、自分がいつも見ている光景に潜む危険を知ることにつながります。

【まなVR】Case1 出合い頭の事故(信号のない交差点)

まなVRでは、交通安全教育に役立つ学習コンテンツも多数配信しています。ここからは、実際にまなVRが配信している交通安全教育のコンテンツをご紹介します。

今回ご紹介するのは、自転車の右側走行により誘発された、自動車との出会い頭事故のケースです。このケースは、以下の2点の理解を深めることが目的です。

・出会い頭事故への危険感受性向上

・自転車の左側走行の重要性理解

コンテンツの内容を詳しく見ていきましょう。

自転車視点

まずは、自転車視点の映像です。

自転車は住宅街の下り坂を走行中、信号のない交差点に差し掛かりました。

こんな記事も読まれています  フォークリフト使用中の現場で働く中間管理職必見!KYTとは

車側に止まれの標識はありますが、自転車は減速して道路の右側を走行しています。

自転車と自動車の衝突

自転車が交差点に差し掛かったところ、左側からの車は止まってくれましたが、右側から車が直進してきました。

お互いの存在が塀の陰に隠れていたため、ギリギリまでお互いが見えていなかったようです。

ドライバー視点

ドライバーからはどのような視点だったのでしょうか。

まず、止まれの標識がある交差点のため一時停止しましたが、ここではまだ自転車の姿が見えていません。

一時停止した後前進しようとしたところで、自転車が飛び出してきました。

つまり、飛び出してくるまで自転車の存在に気づけなかったことにより、衝突事故が発生してしまったのです。

俯瞰で状況を理解

この事故を俯瞰で見てみましょう。

赤と緑の部分は、それぞれ運転者から見えていない範囲を表しています。赤と緑の部分を「死角」と呼びます。赤がドライバーの死角、緑が自転車の死角です。

自転車が右側を走行していたことにより塀の陰に隠れていたため、お互いの姿がギリギリまで見えていません。両者が同時に死角に入ってしまったことで、お互いの存在に気づけず衝突してしまいました。


また、自転車は左から出てきた車が一時停止したことで大丈夫だと安心し、死角となる右側の車に意識が向いていませんでした。

自転車の左側走行の重要性を確認

自転車が左側を走行していれば、お互いを発見してから停止するまでに距離があるため、余裕をもって停止できます。

今回のコンテンツによる自転車側の学び

今回のコンテンツから、自転車側は以下の2点について学べます。

・左側走行

・信号のない交差点は止まる

日本は左側通行のため、自転車が右側を走っていると、今回のコンテンツのような見通しの悪い交差点では、自転車側も自動車側も死角に入り危険です。そのため、自転車も左側走行を心がけ、お互いを発見してから停止するまでの距離を十分に確保することが大切です。

また、信号機のない交差点では「いつも車は通らないから大丈夫だろう」と思い込まず、一時停止して左右の安全を確認してから進入することも大切です。

今回のコンテンツによる自動車側の学び

一方で、自動車側の学びは以下の2点です。

・二段階停止

・死角に注意する

見通しの悪い交差点では、一時停止線だけではなく左右が見渡せる位置で再度一時停止する二段階停止を意識することが大切です。

また、自動車はサイドだけではなく前方も死角になることを頭に入れ、死角にも十分な注意を払うことも大切です。


VR教材が月額課金モデルで利用できる「まなVRクラウド」

まなVRクラウドでは、ご紹介した学習コンテンツやリモート研修に役立つ配信型VR学習の仕組みを提供している月額課金モデルのサービスです。

特に交通安全コンテンツでは、CGで作成されたリアルな街中でさまざまな事故のケースを体験できます。

料金はSパック・Mパック・Lパックの3つのプランから選択可能です。それぞれの料金は以下の通りです。

・Sパック:月額165,000円(税込)/月間再生回数500回まで

・Mパック:月額181,500円(税込)/月間再生回数1,000回まで

・Lパック:月額214,500円(税込)/月間再生回数2,000回まで

交通安全教育にVRを導入する際は、ぜひ豊富なコンテンツを利用できる「まなVRクラウド」をご利用ください。

Share this article

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です